2019-02-24 世界史の実験 柄谷行人『世界史の実験』(岩波新書)読了。一連の柳田國男に関する論考・エッセイを集めた続編。タイトルの意味が分かると、非常に射程の長く、刺激的な論であることがわかる。 日本近世史でいう「武士と農民の分離」や、インドのカースト制での「身分への疎外」によって、境界のなかったものに明確な境界を設け、その流動性が失われたことを、人類史的視点から考察。自身の交換論へとつなぐ。 例えば、ネアンデルタール人や日本狼の絶滅についても、二分法的固定的思考によってではなく、マルクスの云う「抽象力」(思考実験)によって捉えることができると主張する。 以下に参考文献: 世界史の実験 (岩波新書 新赤版 1762) 作者: 柄谷行人 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2019/02/21 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 遊動論 柳田国男と山人 (文春新書) 作者: 柄谷行人 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2014/01/20 メディア: 新書 この商品を含むブログ (16件) を見る 「小さきもの」の思想 (文春学藝ライブラリー) 作者: 柳田国男,柄谷行人 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2014/02/20 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (4件) を見る 憲法の無意識 (岩波新書) 作者: 柄谷行人 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2016/07/21 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 世界史の構造 (岩波現代文庫) 作者: 柄谷行人 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2015/01/16 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (9件) を見る 哲学の起源 作者: 柄谷行人 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2012/11/17 メディア: 単行本 購入: 3人 クリック: 30回 この商品を含むブログ (27件) を見る