アタマの中と世界を結ぶ 東山とっとりとりとめない記録鳥

人生五十年下天の内を比ぶれば、残り七年強。

世界史の実験

柄谷行人『世界史の実験』(岩波新書)読了。一連の柳田國男に関する論考・エッセイを集めた続編。タイトルの意味が分かると、非常に射程の長く、刺激的な論であることがわかる。

 日本近世史でいう「武士と農民の分離」や、インドのカースト制での「身分への疎外」によって、境界のなかったものに明確な境界を設け、その流動性が失われたことを、人類史的視点から考察。自身の交換論へとつなぐ。

例えば、ネアンデルタール人や日本狼の絶滅についても、二分法的固定的思考によってではなく、マルクスの云う「抽象力」(思考実験)によって捉えることができると主張する。

以下に参考文献:

 

世界史の実験 (岩波新書 新赤版 1762)

世界史の実験 (岩波新書 新赤版 1762)

 

 

遊動論 柳田国男と山人 (文春新書)

遊動論 柳田国男と山人 (文春新書)

 

 

 

 

 

憲法の無意識 (岩波新書)

憲法の無意識 (岩波新書)

 

 

 

 

世界史の構造 (岩波現代文庫)

世界史の構造 (岩波現代文庫)

 

 

哲学の起源

哲学の起源