備忘 「統合失調症」についての個人的コメント 中井久夫集8『統合失調症とトラウマ』
p71
楽観主義的な医師の患者のほうが悲観主義的な医師の患者よりも治療率が高いとあったと記憶している。
p72
患者の過敏さ、傷つきやすさはつとに知られているのに、そのことをどれだけ過小評価してきただろうか。残っているのは外傷症状だけというケースが決して少なくない。「ドアがしまりカギがかかる時の音」の外傷性フラッシュバックはほんの一例にすぎない。これは医療関係者とともに家族、公衆、政治の課題でもある。