アタマの中と世界を結ぶ 東山とっとりとりとめない記録鳥

人生五十年下天の内を比ぶれば、残り七年強。

2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

メモ 斎藤環「広がり、根付くオープンダイアローグ」(1903現代思想)

そもそも日本においてのオープンダイアローグの受け取られ方は、世界的に見てもかなり特異なのです。いまのところ世界的な動向としては、関心を持つ人のかなりの部分がヨガなどの代替医療やニューエイジ系に関心のある方たちです。日本では例外的にアカデミ…

日本の霊の警告 芥川龍之介「神神の微笑」

この点(日本文化の「変えられなさ」)に関して、私は、社会科学、思想史、心理学などの本をたくさん読んできましたが、芥川の短編小説以上に洞察力を持ったものに出会いませんでした。この作品は「霊」が登場するような物語だからといって、片づけてはなり…

言語資本主義linguistic capitalism に加えて

これすごいです。必読書。でも、難しかった… 新記号論 脳とメディアが出会うとき (ゲンロン叢書) 作者: 石田英敬,東浩紀 出版社/メーカー: ゲンロン 発売日: 2019/03/04 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る ぼくたちは一日にどのくらい語を検索し…

三島由紀夫は「自裁死」で何を訴えたのか 保坂正康

もはや有意義なことはなし得ないという段階におのれの人生が達したとき、あるいは死を賭して参画するほかない当面の行動以上に有意義なものを自分の将来において展望し得ないというとき、人間は自死を遂行しなければならないのだ。そう身構えなければ、『生…

プルーストとイカ

メアリアン・ウルフ『プルーストとイカ』冒頭 読書の神髄は、孤独のただなかにあってもコミュニケーションを実らせることのできる奇跡にあると思う。 ―マルセル・プルースト

思弁的実在論から ―ひとつの「小説」論― 引用

いかなるものであれ、しかじかに存在し、しかじかに存在し続け、別様にならない理由はない。世界の事物についても、世界の諸法則についてもそうである。まったく実在的に、すべては崩壊し得る。木々も星々も、星々も諸法則も、自然法則も論理法則も、である…

危機の時代と「言葉の病」

……日本語、日本の社会の勉強にはもっと(ドイツより)時間がかかるでしょう。時間がかかるということは価値があるということで、私は文化学習そのものが人生の内容になってしまっていいと思うんです。異文化に接近するというのは難しい。異文化をそのまま受…